tag:blogger.com,1999:blog-2343810558691864415.post153420231716934957..comments2024-03-17T19:54:23.106+09:00Comments on 人生論的映画評論: ゆれる('06) 西川美和Unknownnoreply@blogger.comBlogger1125tag:blogger.com,1999:blog-2343810558691864415.post-82859275419089918012015-07-11T14:11:48.089+09:002015-07-11T14:11:48.089+09:00時々、なんでこんな映画が生まれたのだろうと驚いてしまう作品に偶然に出会う事がある。偶然というのがミソ...時々、なんでこんな映画が生まれたのだろうと驚いてしまう作品に偶然に出会う事がある。偶然というのがミソで期待していなかったから、そういう衝撃を受けるのかもしれないが、「トト・ザ・ヒーロー」や「マグノリア」「バッファロー66」などは全く予備知識がないまま鑑賞して、座席のシートと背中が一体化してしまった。<br />「ゆれる」もそんな映画でした。<br />実は後にも先にも、結婚後に妻以外の女性と映画に行ったのもこの映画だけです(いけない。話が脱線しそうですが)。当然不純な動機を抱えた私は出来るだけオシャレな映画を選ぶつもりで、ミニシアターで公開されていた、名前のオシャレな俳優の映画を選択した訳ですが、結果は当然別のベクトルに頭が冴えてきてしまって、間違った道に進まずに助かった?のかもしれません。<br /><br />実は私は非常にオダギリジョー演じる猛と似ています(顔ではないですが・・)。親のすねをかじり国内外を自由に旅し、落ち着いたところがカメラマンという所も同じです。<br />また、私には兄がいます。正確には中学生まで兄と思っていましたが、その後実の兄弟ではないと知らされた関係です。<br />私は何の屈託もなく接し、自分自身自由に成長してきたつもりでしたが、大人になってわかった事があります。兄はそうではなかったという事です。<br />説明のつかないような数々の出来事を通して結局私は家を出ました。<br />それ以来10年以上、親にも実姉にも、兄にも会っていません。<br />当時は香川照之の絶妙な力のない目つきが、まるで兄のようだなと思って鑑賞していた私が、気づけば時々あのような目をしている自分に気づく事があります。<br />映画の中の兄弟が最後まで容易には和解できなかった事、弟は自己中心的でもあり、且つ優しい心の持ち主でもあったところに、私としては胸を掴まれた思いで、本当になんでこんな映画を、それも女性監督が兄弟の心の深淵に迫ろうとする映画を作るのだろうと本当に不思議になってしまった作品でした。<br />今回の批評を読ませていただき、もう見る事もないなと記憶の奥の方にしまっておいた映画ですが、また見たくなりました。マルチェロヤンニhttps://www.blogger.com/profile/16745592702180885507noreply@blogger.com